パンテノールの美容効果とは?保湿・バリア機能を支えるビタミンB5の働き


最近よく耳にする、注目の話題成分「パンテノール」

以前はヘアケアのイメージが強くありましたが、最近ではスキンケアでも多く取り入れられ、美容好きの間ではチェックしている人も多い成分です。

本日は「パンテノールの効果と魅力」「なぜ注目されているのか」といった疑問から、同じビタミンB群である「ナイアシンアミド」との違いについて解説していきます。

ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。

 

パンテノールとは?種類はある?


パンテノールは、ビタミンB5(パントテン酸)の前駆体とされる成分です。
(*前駆体...目的とする物質(最終生成物)が生成される前段階にある物質のこと)

肌に塗布されると体内でパントテン酸に変換され、保湿や肌荒れ防止など、肌を健やかに保つための働きをサポートします。

化粧品に配合される際には、そのままの形の「パンテノール」と、使用感や処方の安定性を高めるために加工された「パンテノール誘導体」というものがあります。

1)パンテノール

パンテノールは、肌になじみやすく、角層に浸透しやすい性質を持つ成分です。

保湿や乾燥による肌荒れを防ぐ目的で配合されることが多く、日常的なスキンケアの中で、肌のコンディションを穏やかに整える役割を担います。

比較的刺激を感じにくく、肌がゆらぎやすい時期や、ベーシックな保湿ケアを重視したい場面でも取り入れやすいのが特徴です。

2)パンテノール誘導体

パンテノール由来の誘導体は、パンテノールの性質をベースにしながら、処方の幅を広げたり、使用感や安定性に配慮して設計された成分です。

代表的な成分として「パンテニルエチルエーテル」などがあり、製品の設計意図に応じて、肌表面のうるおい保持や、乾燥などの外的要因からくる肌荒れを防ぐケアをサポートする役割を持たせることができます。

誘導体ごとに性質や得意とする用途が異なるため、配合されるアイテムや目的に合わせて使い分けられている点も特徴です。

パンテノールとパンテノール誘導体は、どちらが優れているというものではなく、製品の設計や目的によって使い分けられていると考えていいでしょう。

 

パンテノールに期待できる美容効果


パンテノールが支持されている理由は、その多面的な働きと可能性の広さにあります。

① 高い保湿サポート力

パンテノールは角層にうるおいを与え、水分を抱え込みやすくする性質があり、乾燥しがちな肌をしっとりと整えるサポートをします。

そのため、洗顔後のつっぱり感が気になるときや、季節の変わり目にカサつきやすい肌のベースケアとして取り入れやすい成分です。

日々のスキンケアで継続的に使うことで、うるおいがめぐりやすく、なめらかな肌状態を目指したお手入れができます。

② 肌荒れを防ぎ、健やかな状態を保つ

乾燥や摩擦、紫外線などの外的要因によって乱れがちな肌環境を整え、肌荒れを防ぐ働きが期待されています。

うるおいを保つことで、カサつきや粉ふきといったトラブルを起こしにくく、すこやかな肌コンディションをキープしやすくなります。

日常的な軽い「ゆらぎサイン(ざらつき・ごわつきなど)」が気になるときの心強いサポート成分となってくれるでしょう。

③ バリア機能のサポート

角層に水分が満たされることで、肌表面のキメが整い、水分が逃げにくい状態へと導きます。

このように角層の環境を整えることは、外部刺激から肌を守る「バリア機能」をサポートすることにもつながります。

バリア機能が安定しやすくなると、季節の変わり目や外敵刺激から肌を守れるだけでなく、乾燥によるピリつきやムズムズ感が起こりにくくなり、うるおいが続きやすい肌を目指せます。

④ 刺激を受けやすい肌にも使いやすい

パンテノールは、一般的に比較的マイルドな使用感が期待される成分とされており、季節の変わり目や体調の変化などで肌がゆらぎやすいときにも取り入れやすいのが特徴です。

乾燥しやすいけれど、できるだけシンプルでやさしい保湿ケアをしたい人の、ベーシックなうるおいケアの一成分として選ばれることが多くあります。

敏感傾向の肌向けアイテムや、家族で共用する保湿アイテムなどにも採用されやすい点も、支持されている理由のひとつです。

 

ナイアシンアミドとの違いは?同じビタミンB群でも役割が違う?


パンテノールと並んでよく比較されるのが、「ナイアシンアミド(ビタミンB3)」です。
どちらもビタミンB群ですが、肌へのアプローチは少し異なります。

パンテノールの特徴

・肌を守る・整える
・保湿、肌荒れ防止、バリア機能サポート
・肌の土台づくりを支える役割

ナイアシンアミドの特徴

・肌に積極的に働きかける
・透明感、ハリ感、皮脂バランスの調整
・エイジングケア文脈で使われることが多い

パンテノールは「肌を安定させる守りの成分」、ナイアシンアミドは「肌を底上げする攻めの成分」のようなイメージです。

肌が不安定なときや、刺激を感じやすい状態ではパンテノールを中心に。ベースが整ってきたら、さらに底上げするナイアシンアミドを取り入れる。といった使い分けもいいですね。

 

まとめ


パンテノールは、派手な変化をもたらす成分ではありませんが、肌が本来持つ力を支え、健やかな状態を保つために欠かせない存在です。

保湿・肌荒れ防止・バリア機能のサポートといった基礎的な役割を担いながら、日々のスキンケアを「安定させる」方向へ導いてくれます。

ナイアシンアミドなど他のビタミンB群成分と役割を理解したうえで取り入れることで、肌状態に合わせた、無理のないスキンケア設計がしやすくなるでしょう。


<筆者の一言>
ここ数年、多くのブランドで見かける「パンテノール」。

大手ブランドもリニューアルの際に新たに追加する成分として、配合されていることも増えてきました。

近年新たに開発される成分とは異なり、古くから採用されている歴史ある成分ではありますが、言い変えれば「長く使われるだけの信頼力」「採用数の多さ=各種データや知見」の現れと言えます。

「肌の基礎を整える」効果に優れた成分で地味に感じる人も多いですが、基礎が整えば肌が健やかになり、手に取れる製品も増え美容の可能性が広がります。

この機会に、基礎を整え、自由に美容を楽しむ明日を迎えましょう。

〜美容は自由にえらぶ。そんな明日を迎えるために。〜

(筆者:西川美佐子)