バリアをゆるめすぎないために。浸透と肌の関係をやさしく解説

スキンケアの話になると、よく耳にするのが「浸透」という言葉ですよね。

「しっかり浸透させたい」「奥まで届くほど効く気がする」そんな気持ちはとても自然で多くの人がイメージしているでしょう。

しかし、スキンケアの研究や肌の仕組みが分かってくると「ただ浸透させれば良いわけではない」ということが見えてきます。

今日は、浸透とバリア機能の関係について紹介しますので、日頃のお手入れの参考にしてみてくださいね。


 

「浸透=良いこと」という思い込み

肌の一番表面には、「角質層」と呼ばれるバリアがあります。

ここは、外から入るものを選び、肌の内側の水分を守る「体を守る盾」のような役割をしています。この盾がしっかり機能しているからこそ、私たちの肌は乾燥や刺激から守られているのです。

スキンケアをしていると「美肌に向けて欲しい成分を浸透させたい」という気持ちが溢れますが、肌は本来、何もかも通すようにはできていません。「必要なものはゆっくり届け、必要のないものは入れない。」それが健康な肌の姿です。

つまり、浸透は「強さ」ではなく「バランス」が大切といえます。


 

浸透させたいあまり、肌をゆるめすぎていませんか?


ここからは、特に紹介したい部分です。浸透を求めるあまり、こんなことをしていませんか。

・何度も化粧水を重ねる
・長時間のシートマスクを毎日続ける
・高頻度で濡れた状態をキープする

肌は水分を多く含むと一時的に肌がしっとりして、浸透したように感じられます。

しかしこの状態は「水分で一時的に角質層がふやけた」状態で、バリア機能はゆるんでいます。

肌がふやける・バリア機能がゆるむのは「成分は入りやすい」というメリットがある一方で、普段の盾が弱くなっているため「刺激や乾燥の原因も入りやすくなる」場合もあります。

・その日の肌の状態
・ケアの時間(推奨時間の使用)
・肌のコンディションに合った頻度

によって、バリアへの負担のかかり方が変わるという点を知っておきましょう。

つまり、浸透させるために「うるおいで満たす」行為が「肌を弱らせる方向」に働いてしまうと、本来の目的から離れてしまいます。

敏感に傾きやすい人や季節の変わり目に肌がゆらぎやすい人は、スキンケアの際に意識しておきたいポイントです。


 

肌を守りながら届ける──それが本来の「浸透」