女性の悩み「ニオイ」!知っておきたい原因と対策!


気温も湿度も高くて辛い8月。

紫外線対策やスキンケア、気になることがたくさんある中で、この時期さらに悩ませるのが「ニオイ」

特に女性は体調やバイオリズムの変化などもあり、気にしている人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、気になるニオイと対策を紹介します。





 

■女性を悩ます「ニオイ」の種類は?

いつも以上に気温と湿度が高いこの時期、女性を悩ますニオイにはいくつか種類があります


(1)汗のニオイ
この時期、一番悩んでいる人も多いのではないでしょうか。体質もありますが、汗には2種類ありどちらから出された汗かによって特徴が異なります。

汗の種類

特徴

エクリン腺
からの汗

・全身に分布している汗腺
・日本人の平均は、全身で200〜500万個のエクリン汗腺があるといわれている
・成分のほとんどが水分
・ニオイ成分はほとんどなく、無味無臭
・サラサラの質感が特徴的
・体温調節・緊張した時に出る汗

アポクリン腺からの汗

・脇の下・乳首・下腹部など、限られた部位にある汗腺
・白く濁っていて粘度がある
・エクリン腺からの汗に比べて水分が少なめ
・タンパク質や脂質など、ニオイ成分を含む
・ストレスなどの精神的発汗の際に出やすい

上記は汗が排出される腺の違いによる大まかな特徴で、生まれ持った体質が大きく左右しますが、下記のような日常生活によってもニオイが強くなることがあります。

・日常的に汗をかかない
・運動不足
・肉食中心の生活
・慢性的な寝不足

普段から汗をかく習慣が少ない人は、汗腺の働きが鈍くなり、ベタベタした汗が出やすくなるため、ベタベタに含まれる成分がニオイを発する可能性があります。

また、汗は出るものなので、食生活によっても左右されます。とはいえ、野菜だけを摂取すると栄養が偏りますので、ニオイが気になっている人のなかで普段から肉食中心の人は、バランスを意識した食生活を心がけましょう。

また慢性的な寝不足は、疲労が蓄積され体内のアンモニア濃度が濃くなり、汗に含まれてニオイとなってしまうことも。

もともとの体質だけでなく、日常生活でも大きく変わるので、ぜひこの機会に日常生活を整えましょう。


(2)加齢臭
「加齢臭」はその名の通り、年齢によって生まれるニオイです。

年齢とともに私たちの体は変化します。

加齢臭に関わる部分で言えば、皮脂に含まれる脂肪酸の一種「パルミトレイン酸」と中性脂肪やコレステロールなどの脂質成分が活性酸素によって酸化された「過酸化脂質」が年齢とともに増加します。そして、この「パルミトレイン酸」と「過酸化脂質」が結びつき変化したものが加齢臭の原因となる「ノネナール」です。

女性は特に年齢とともにホルモンバランスの変化から、男性ホルモンの活動が活発になったり、気持ちのゆらぎや気候の変化からストレスを感じやすかったりするので、ニオイが出やすくなります。

体質の変化は誰しも起こりますが、日常生活でゆっくり休養を取るなどストレスを与えない生活や、動物性脂肪のとりすぎに注意しましょう。

また、ホルモン様食材として、大豆イソフラボンやリグナンと言った栄養素も積極的に取り入れるのがおすすめです。


(3)ミドル脂臭
40代頃から発生しやすいのが「ミドル脂臭」。

汗腺の働きが低下することで、汗の中に分泌される成分に乳酸が含まれやすくなります。この乳酸が皮膚常在菌などに反応することでニオイを発します。

特に猛暑が続くと、エアコン環境下で過ごす機会も増えることや、屋内と屋外の出入りにより、ホルモンバランスを調整する自律神経に乱れが起こすこともあるので注意が必要です。

この「ミドル脂臭」は、古くなった油に似たニオイで、少し強いのが特徴的です。

対策としては、日常的に運動する習慣や適度な休息、お風呂で適度な汗をかくのもおすすめです。


(4)月経などの周期的なニオイ
どの世代も日常的&定期的に悩むのが、月経(生理)前後に感じるデリケートゾーンのニオイ。

この時期はホルモンバランスが変化し、黄体ホルモンの分泌が活発になります。このホルモンは汗や皮脂の分泌量を増やす作用もあり、ニオイのもととなる雑菌が増えやすい環境になります。

衛生面や付け替えが簡単なおりものシートを活用したり、ゆっくり体を休めストレスを溜めないことが大切です。

月経時は経血の酸化によってニオイを感じることもありますので、ナプキンをこまめに変えることも大切です。

また、この時期は顔と同じく体全体がゆらぎやすい時期です。ニオイが気になるからといって、過剰に洗いすぎるのはお顔と同じくバリア機能の低下やpHバランスがゆらいでしまうので、避けるようにしましょう。





 

■ホルモンバランスによってニオイに敏感になることも

女性の体はとてもデリケートです。毎月のホルモンバランスの変化によって体調がゆらぐことも多々あります。

特に月経前の時期は、周囲の人たちが何も気づかないレベルでもニオイを敏感に感じとったり、自分のニオイを気にするあまり神経質になりやすくなります。



 

■香りで気分転換も!

ニオイに敏感なこの時期におすすめなのが「香り」を利用したケア。

使用する香りは、自分がお気に入りのものであればどんなものでも構いません。まずは「心地いい」と感じるものを身につけることで、満足感やリラックスといった感覚が得られます。

「どんな香りを選んだらいいのかわからない」という人に、女性におすすめの香りを紹介します。

 

香り

主な効果

ゼラニウム

リラックス、精神の安定、幸福感

イランイラン

鎮痛効果、リラックス、副交感神経を優位にする

ローズ

女性ホルモンの働きを整える、リラックス

ラベンダー

リラックス、鎮静効果、鎮静効果

オレンジ

免疫効果アップ、血行促進、リフレッシュ

※上記精油を含む商品の効果を保証しているものではありません。

直接肌につけるものではありませんが、香りがもたらす心地よさを日常的に取り入れるのはおすすめ。

特に毎月の悩みや気持ちの変化が起こりやすい繊細な女性は、お気に入りの香りを持っていると、いざという時に心強い味方になってくれます。




 

■まとめ

今回は夏に気になるニオイについて紹介しました。

繊細な女性の体は、定期的なホルモンバランスの変化などがあり、心と体は切り離せません。そのため、体調やその時にあったお手入れでニオイ対策をすることが大切です。

まずは、運動や休息をはじめとした健やかな日常生活を送るとともに、香りやスキンケアといった心地よさも取り入れてみてくださいね。

まだまだ残暑が厳しいですが、体全体のメンテナンスをしながら健やかに心地よく過ごしていきましょう。


<執筆者コメント>
この時期気になる、「ニオイ」。

女性は年齢や毎月の体調の変化により、汗だけに限らず、たくさんのニオイの不安がありますが、体質以外にも色々な原因があります。

仕事や家事、育児などで毎日忙しく、適度な運動や休息がとりづらい人は、お風呂で汗をかいたり軽いストレッチを取り入れたり、短い時間でもできるだけ寝る時間を定期的にするだけで構いません。

まずはできる範囲で、体を整え、規則的な生活を取れるようにしましょう。

また、筆者も定期的にラベンダー&オレンジのブレンドの香りを取り入れていますが、香りがもたらす幸福感は心強い味方になってくれるので、ぜひこの機会にお気に入りの香りをチェックしてみてくださいね。

〜どんな日も心地よく健やかな毎日を〜

執筆者:西川美佐子