春は「たるみ」の刺激がたくさん!この時期おすすめのお手入れ方法
見た目の顔年齢を大きく変える「たるみ」。
加齢による影響は大きいものの、特に注意しておきたいのがこの時期です。
春は紫外線の増加や花粉による刺激、花粉対策として着用するマスクによる摩擦など、肌へのダメージが大きいため、この時期のスキンケアや表情の動かし方次第で「たるみ」が加速する可能性も。
そこで今回は「たるみ」の原因や肌の変化、今日からできる対策までギュッと詰め込んでお伝えします。
■「たるみ」とは?原因や体で起こっている変化は?
見た目年齢が大きく変わる「たるみ」。以前「美しい目元をキープしたい!今日からできるおすすめアイケア」で目元のたるみについて少し触れましたが、今回は顔全体のたるみについて詳しく説明します。
<たるみとは?>
皮膚が下に下がるという現象(下垂)だけでなく、皮膚・皮下組織・筋膜・筋層・骨など、さまざまな組織全体が加齢によって萎縮する変化も含めて起こる、総合的な変化です。 |
「たるみ」というと皮膚が下がるというイメージがありますが、あらゆる要素が組み合わさって起こる現象になります。
<たるみを引き起こす主な原因>
・加齢による肌の水分・弾力変化 |
肌表面の変化だけでなく、内側の変化も大きく関わるのが「たるみ」です。そのため、さまざまな方向からの対策がおすすめです。
次に、「たるみ」が起こるまでに、どんな変化が起こっているのか簡単に紹介します。
<体で起こっている変化>
(1)皮膚表面
肌表面は時が経つにつれて「菲薄(ひはく)化」といって、肌の厚みが薄くなることや、皮膚全体の弾力低下や肌がもろくなる「脆弱(ぜいじゃく)化」が起こります。
原因としては、加齢や紫外線による繊維構造が壊れることで、弾力や水分量が減少するなどがあります。
(2)皮下脂肪組織
皮下組織も「たるみ」に大きく影響します。皮下組織には2つ種類があり、皮膚に近い上層にある「浅層脂肪組織」と、深部層に近い「深部脂肪組織」があります。
浅層脂肪組織は、体重の増減や年齢による脂肪の質の変化が現れやすく、深部脂肪組織は年齢とともに萎縮するものが多く、加齢とともに厚みが減ります。
(3)筋肉(表情筋)や筋膜
体の筋肉が減少するように、年齢とともに減少する表情筋の低下も「たるみ」に大きく影響すると言われています。近年はマスク着用やパソコン作業の増加による表情筋を動かさない習慣も増えているため、筋力が衰えやすい環境にあります。
また、浅層脂肪組織と深部脂肪組織を区分している、コラーゲンが主成分の「SMAS」という繊維状の筋膜が年齢とともにゆるむことも「たるみ」に関わっていると言われています。SMASへのアプローチは主に美容医療が中心となります。
(4)骨
年齢とともに老化だけでなくホルモンバランスの変化も伴って、骨組織は萎縮をしていくと言われています。
・目(眼窩)周りの萎縮による窪(くぼ)みが原因の目周りの「たるみ」印象
・頬骨・上顎の骨の萎縮などによる顔全体の「たるみ」印象
・フェイスラインに関わる下顎の骨の萎縮による「たるみ」印象
などがあります
(5)靭帯(じんたい)
靭帯(じんたい)というと、腕や足のイメージがありますが、顔にもあります。
骨から皮膚に至るまで、私たちの顔には体と同様に多くの靭帯があり、あらゆる筋肉や脂肪を固定してくれています。
これらが年齢や日常生活習慣の積み重ねによって「たるみ」を生じるため、固定が弱くなりたるんできます。
■春はどうして「たるみ」に注意なの?
春は「花粉」「紫外線の増加」「寒暖差」といったその他の外部刺激が多い季節で、「たるみ」が加速しやすい環境にあります。
花粉は肌に直接刺激をもたらすだけでなく、マスクの着用習慣が増えます。すると、マスクによる肌の摩擦や、表情筋を動かしにくくなることによる「たるみ」に注意が必要です。
また、この時期から一気に増える「紫外線」にも要注意!紫外線は肌の組織を破壊し、健やかな肌状態に必要なコラーゲンやエラスチンといった水分・弾力繊維を破壊するため、「たるみ」につながります。
他にも寒暖差による体の疲労や睡眠への影響からホルモンバランスが乱れ、肌の「たるみ」へと変化しやすくなるので注意しましょう。
肌の「たるみ」は一度起こると、セルフケアでは改善が難しいため、加速をしないよう、この時期はしっかりお手入れすることが大切です。
■今日からできる春の「たるみ」ケア
スッキリとしたフェイスラインを保つためにも、今日から早速「たるみ」ケアを始めましょう。
「たるみ」をしっかり引き上げ、実感値が高い「美容医療」も効果的ですが、セルフケアでできることもたくさんありますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
(1)スキンケア
マリエランの美容理論として度々お伝えしてきました、健やかな肌作りの基本にもなりますが、「保湿」x「摩擦レス」は必須で行うようにしましょう。
特に、年齢による「たるみ」のサインとしては「毛穴目立ち」「毛穴の形」があります。
若い頃とは異なり、乾燥により毛穴が目立つだけでなく、「たるみ」により毛穴が伸びるため、楕円形のような形の毛穴が多くなります。
そのため、ハリと弾力を失わないよう、「保湿」x「摩擦レス」を意識するとともに、この時期は肌への刺激が多いので、肌に優しい無添加のものや肌状態によっては触れる回数そのものを減らすオールインワンなどを活用した、スキンケアステップそのものを減らすことも検討しましょう。
(2)紫外線対策
「たるみ」には紫外線による刺激は大敵です。UVクリームなどを活用した紫外線ケアもしっかり対策しておきましょう。
あわせて、セラミドやコラーゲンの合成に関わる「ビタミンC」なども摂取して内側からもしっかりサポートしてあげましょう。
(3)表情筋トレーニング
大きく表情を動かして声を出しながら「あいうえお」と顔を動かしてみましょう。
<ポイント>
あ |
目をぱっちりと開けて「あ」の形で口を大きく開けます |
い |
上の歯と下の歯をしっかりつけて、口を横に広げるように「いー」と開きましょう。 |
う |
口をぎゅっと閉じて絞るように「う」の形を作りましょう。 |
え |
笑顔を作るように口角と頬をゆるやかにあげましょう。 |
お |
目は開かず、下顎を下に引き下げて「お」の形を作ります。顔半分だけを動かすイメージです。 |
(4)側頭筋ほぐし
顔の側頭筋をほぐします。軽く手でグーを作り、耳の後ろから、側頭筋に向けて円を描くようにゆっくりほぐします。
顔の「たるみ」に関わる筋肉の起点になる部分ですので、硬くなっていると収縮しにくくなり「たるみ」につながるため、柔軟にほぐしておくことが大切です。
(5)耳ツボ
耳には前後合わせて300以上のツボがあると言われています。日常生活でも耳をほぐす動作は行いやすいので、ちょっとした休憩時間やテレビを見ながらなど、「ながら」美容としておすすめです。
指先や押しにくい時は綿棒を使うなど、お好きな方法で「ほんのり温かい」と感じる程度を目安に揉みほぐしてみましょう。
(6)花粉
この時期の肌刺激として、「花粉」で悩む人も多いのではないでしょうか。マスクやメガネで対策するとともに、毛糸などの静電気を帯びやすい衣類は避けるのがおすすめです。
花粉は電荷を帯びているため、静電気などが起こると自然に引き寄せられます。
そのため、できる限り静電気が起こりにくいものを身につけることで、花粉そのものを近づけないようにしましょう。
(7)その他
糖分の過剰摂取による「糖化」も「たるみ」の原因と言われています。糖分の蓄積は肌の「黄ぐすみ」を引き起こし透明感の妨げにもなりますので、日頃から糖分摂取が多い人は注意しておきましょう。
また、適度な有酸素運動は肌の土台となるコラーゲンやエラスチンの生成を促進するという研究もありますので、1日30分程度のウォーキングなどは日頃から取り入れておくのがおすすめです。
■まとめ
顔の印象を大きく変える「たるみ」について、皮膚や筋肉の変化から対策まで紹介しました。
「たるみ」は、肌だけでなく多くの部分が総合的に変化することで起こるものであるため、一度始まるとスキンケアでできることは限られていますが、「たるみ」が起こらないように対策することは可能です。
日頃からやさしいスキンケアや食生活、運動やマッサージなども取り入れながら、特に刺激が多い春は紫外線対策やマスク対策などを強化して、すっきりとしたフェイスラインを保ってくださいね。
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<執筆者コメント>
お肌の「たるみ」は、年齢を重ねると誰もが起こるものですが、日頃のお手入れや習慣でゆるやかにできるものでもあります。
特に春は他の季節に比べて気候変動が大きく多くの刺激が潜んでいます。この時期のダメージをそのまま受けてしまうと、「たるみ」を加速させてしまいますので、今のうちからしっかり対策しておくことが大切です。
「たるみ」を根本から改善するには、美容医療も視野に入れたお手入れが必要になりますが、理想の結果を出すためにも肌状態が整っていなければ叶いません。
ぜひこの機会に、やさしいスキンケアと日常生活を整えながら、スッキリ美しいフェイスラインを保ちましょう。
〜いつの季節も、心地よく美しく〜
執筆者:西川美佐子
*1 CBD(保湿・整肌)
*2 スギナエキス、セイヨウアカマツ球果エキス(保湿)